やってもしすぎることはない部屋の安全対策。
きちんと対策しておけば、ケガのリスクが下がるので「少しは目を離しても大丈夫」と思えます。
結果、物理的にも気持ちの面でも育児が楽になります。
けれどやるべきことが多すぎて、どこから手を付ければ良いの!?となりますよね。
私は産前に安全対策まで気が回らず、
産後の慌ただしいなか対応するはめになってしまいました。
その反省を活かし、家の安全対策を3ステップに分けて解説したいと思います。
第1弾は出産前編。赤ちゃんを迎える準備をするときに気を付けたい安全対策をご紹介します。
・安全対策したいけど、何から手をつければいいかわからない方
・家にどんなリスクがあるか知りたい方
・安全対策をしたけれど、見落としが無いかチェックしたい方
地震対策
出産を控えていなくても必要な地震対策。
けれど、大人だけで住んでいたら「なんとかなる」と後回しになっていたりしませんか。
我が家がそうでした…。
出産前に、お家の地震対策を見直してみることをおすすめします。
大型家具の固定
まずはじめにやっておきたいのが、家具の固定です。
どの家庭にもありそうな家具をざっと上げただけでも、下の通りです。
- テレビ
- 冷蔵庫
- 照明
- 棚(食器棚・本棚等)
- テーブル
固定方法は大きく
- 壁に穴をあけて固定する方法
- 突っ張り棒やマットなど、家に傷をつけない方法
の2つに分けられます。
賃貸/持ち家・家具の移動頻度・家具転倒時のリスクなどを踏まえ
各家庭の状況に合わせて適した方法を選んでくださいね。
固定方法1 壁にネジで固定
しっかり固定されるので、一番安全性の高い方法です。
持ち家で、冷蔵庫など移動することがあまりない家具に適しています。
固定方法2 突っ張る
賃貸などで壁に穴をあけられない場合は、突っ張り棒を使います。
その際に、固定方法3でご紹介する家具の足元へストッパーや粘着マットを併用すると
転倒防止効果が高くなります。
より強力な突っ張りタイプもあります。
固定方法3 足元の滑り止め
家具の下に差し込むタイプの固定用品は、ストッパー式・粘着マット式があります。
ストッパー式は、家具と床の間にくさびのように噛ませ、前方に倒れてこないようにするものです。
対してマット式は、粘着性のゲルで床と家具を固定するものになります。
キャスター家具用のストッパーも市販されているので、忘れずに対策しましょう。
番外:中身の飛び出し防止
棚を固定していても、中身が飛び出してくる可能性もあります。
地震で食器や本が落ちてきたとき、真下に人がいたら大惨事です。
中身が飛び出ないようにするため、扉ロックも併用すれば完璧です。
棚の中身は軽いものが上、重いものを下に収納するのが原則。
扉ロックは子どものいたずら防止にもなります。
我が家もこのロックをキッチン下の収納やごみ箱につけて使用しています。
開け閉めの手間はかかりますが、いたずらで中身を全部出されるより
断然マシです。地震対策にも使えて、一石二鳥!
ガラスの飛散防止
意外と盲点なのが窓や棚のガラスです。
飛散防止フィルムを貼っておくと安心です。
フィルムはガラスが割れるのを防ぐほか
破片が部屋に散らばるのを防ぐ効果があるため、風水害にも役立ちます。
食器棚用もあります。
窒息防止
0歳児の事故で一番多いのが窒息事故です。死亡事故の中で70%を占めます。
ビニールやスタイなど「こんなもので?」というようなものも危険があります。
睡眠環境の確認
窒息事故のうち、ベッド内での事故が34%を占めています。
親も寝ているときは様子が確認できないため、睡眠環境は特に注意が必要です。
産前は知らなかった育児の常識もありました。
ぜひ下のリストでチェックしてみてください。
- 子ども用の寝床を用意しているか …大人と同じ寝床はNG!
- 余計なものが無いか …ぬいぐるみ・クッション・ガーゼなどは別の場所へ
- ベッドと壁の間にすき間が無いか …少しのすき間でも挟まる危険あり
- 枕・掛布団を置いてないか …使いがちですが、窒息の原因に!スリーパーを使用しましょう
事故事例を調べると、
”ベットからの転落を防ぐために設置した柵とマットの間に赤ちゃんが挟まってしまった”
”家族の体の一部に圧迫された”など、想定外の事故もたくさんあります。
悲しい思いをせずに済むよう、細心の注意をもって環境を整えたいところです。
紐類の確認
睡眠環境の確認では、主に口や気道が塞がってしまうケースの対処を記載しました。
窒息の原因としてもう一つ、首が締まってしまうケースがあります。
- 照明などの電気コード
- カーテンの留めひも(タッセル)、ブラインド
- タオルケット等の寝具
- 紐があるおもちゃ
実際に”ブラインドの紐が赤ちゃんの首に巻き付いてしまった”という事例も多くあります。
”大丈夫だろう”と思うようなものでも、万が一の時に後悔しないため
片づけておくと安心です。
誤飲防止
誤飲しやすいもの
子どもは好奇心から何でも口に入れます。
食べて良いものといけないものの区別がつかないうちは、
食べ物ではないものを誤って飲み込んでしまうこともあります。
2018年度の厚生労働省の調査では、たばこの誤飲が1番件数が多くなっています。
息子はよくティッシュを食べていました…。
上記のほかにも
- スーパーボール
- 硬貨
- 消しゴム
- 化粧品
- 乾燥剤
なども誤飲しやすいので、手の届かないところに仕舞うが吉です。
特に危険なもの一覧
特に誤飲の注意が必要なものとして、
- たばこ
- 医薬品
- 電池
- 洗剤・漂白剤
- マニキュア・除光液
が挙げられます。
これらを飲み込んでしまったときは、早急な医療機関の受診が必要です。
誤飲したものにより対処も異なります。専門家の指示を仰ぎましょう。
誤飲対策
とにかく手の届くところに置かない
当たり前ですが、”誤飲の危険があるものは手の届かないところに片づける”のが大切です。
手の届く範囲は、台の高さ+手の届く範囲を足した長さです。
1歳児で90㎝、2歳児で110㎝、3歳児で120㎝が目安となります。
この指標を参考に、誤飲の危険があるものは遠ざけておくと良いですね。
誤飲チェッカーを使用する
誤飲の危険があるかどうかの判断ができる、誤飲チェッカーもあります。
使い方は簡単、チェッカーに調べたい対象物を入れるだけです。
ものが中に納まったら、”誤飲のリスクがある”という判断ができます。
このような市販のものもありますが、トイレットペーパーの芯でも簡単に自作できます。
トイレットペーパーの芯の内径は38㎜と規格で決まっています。
子ども(3歳児)が口を開けた時の最大口径が39㎜なので、ほぼ同じ大きさです。
また、子どもの口~喉までの長さは51㎜なので
トイレットペーパーの芯を半分にカットすれば、即席誤飲チェッカーのできあがり。
即席チェッカーに入る=子どもの口に入る と判断できます。
ボタン電池製品の確認
ボタン電池の誤飲は、特に危険性が高いです。
体内に入ると電気分解で強いアルカリ性の液体が作られ
食道や気道、胃などの粘膜を傷つけ、穴をあけるまでに至ります※。
命に関わることもあるため、身の回りのボタン電池が使われているものは
遠ざけておいた方が無難です。
- 体温計
- 車のカギ
- キッチンタイマー
- LEDライト
- ライト付き耳かき
- リモコン
- 電卓
- おもちゃ、ミニゲーム機
※出典:独立行政法人国民生活センター
『乳幼児(特に1歳以下)のボタン電池の誤飲に注意!-重症化することを知らない保護者が6割も!!-』
まとめ
今回は、出産前にしておきたい安全対策をポイントを大きく3点に分け
- 地震対策…大型家具の固定、ガラスの飛散防止
- 窒息防止…睡眠環境の確認、紐類の確認
- 誤飲防止…誤飲しやすいもの、特に危険なもの、誤飲対策
をご紹介しました。
出産前のゆとりがあるうちに安全対策をして、
ぜひ私のようにバタバタせずに済むようにしてくださいね。
次回はステップ②として、”寝返りをうつようになったころに行いたい安全対策”をご紹介します。
ぜひご覧ください。
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