私は産後に関節リウマチを発症しました。
自分がなるまで知りませんでしたが、妊娠・出産後にリウマチを発症する女性は多いそうです。
出てきた症状で悩んでいるとき、ネットで色々調べましたが
経験談があまり見つけられず心細かったので、ここでシェアします。
この記事で伝えたいことは2つです。
- 産後は無理しすぎないで!
- 異変を感じたらできるだけ早く、日本リウマチ学会認定の専門医の受診を!
同じような状況の方に少しでもお役に立てたら幸いです。
※あくまで一個人の体験談です。経過や症状は人それぞれかと思いますので、参考としてお読みください。
リウマチの診断がつくまで
【出産当日~産後5日(入院期間)】最初は腰の痛み
深夜に出産を終え、ひと眠りして起きた午後。立つと腰が痛みました。
動くと痛むので、授乳室に移動する際は、赤ちゃんが乗っているワゴンに体重を預けながら
少しへっぴり腰で歩いていました。
縫った会陰の痛みもあったので、痛み止めを処方してもらい過ごしました。
この時は「産後のよくある痛みかな」と考えていました。
【産後6日目~1か月】痛む箇所が続々と出現
相変わらず腰と会陰の痛みがあり、痛み止めの服用を続けていましたが
少しずつ別の場所も痛むようになってきました。
痛みがあった場所を辛かった順に並べると、下のようになります。
- 肩(と腕が繋がっている関節)
- 手首
- 首
- 背中(肩甲骨)
- 手の指
- 喉(右・左側交互に)
- 顎関節(耳の下のところ・右側のみ)
どの場所も痛みがかなり強く、動かすと痛むので、酷いときはベッドから動けませんでした。
節々の痛みで着替えにも時間がかかり、唾を飲み込む動作ですら喉が痛むので、
汚い話ですが唾を吐き出したりすることもありました。
ここまで辛いのは少し違和感がありましたが、それでも「産後の痛みが人より酷いのだろう」と考えていました。
今振り返ると”産後あるある”レベルを完全に超えていますが
初産なのでわからなかったんですよね。
とはいえこのままでは子どものお世話どころか自分のことさえままならないので
何とかしようと整体に行 ったり、耳鼻科に掛かったりました。
しかし整体では「産後のホルモンバランスのせいで関節が緩み痛みを感じている」と説明され、
耳鼻科では「喉には特に所見はない」と言われました。
産後1か月検診でも検査項目に対しては異常がなかったので
”もう少し経てば良くなるかもしれない”と思い
産院で処方されたロキソニン(※)にお世話になりつつ、様子を見ることにしました。
今思うと様子見なんてせずに
もっと自分のつらさに寄り添って、原因を突き詰めればよかったと思います。
(※)授乳中のロキソニン服用は賛否あるようです。
【産後1か月】 保健師訪問
私の住んでいる神奈川の横浜市では、赤ちゃんの生後1か月頃に保健師さんの訪問があります。
電話で日程調整をし、産後1か月を少し過ぎたころ、私の家にも来ていただきました。
訪問では、赤ちゃんの健康状態のチェックと、母親の状態を含めた生育環境の確認があります。
その時に毎日痛み止めを飲んでいると話すと
「大体の人は肩こりや手首の腱鞘炎はあっても痛み止めを飲むレベルではない。
リウマチの可能性もあるので、一度医者に診てもらった方が良いと思う」
と言われました。
このタイミングで初めて、関節リウマチの可能性があると知りました。
正直なところ、家への訪問は嫌だと思っていましたが
診断に繋がる情報をいただけて 助産師さんには本当に感謝です。
病院受診・診断
【産後1か月半】整形外科受診
そこで翌週、リウマチ科も標榜している整形外科を受診しました。
症状をすべて伝え、手首と肩のレントゲンを撮ってもらいましたが異常は無く
産後にありがちな腱鞘炎だろうということで両手首にステロイド注射を打って終わりました。
指の第一関節の痛みを伝えたところ、
「リウマチで痛くなるのは第二・第三関節だから、そこが痛くなったら改めて来てください」
と言われました。
喉や顎の痛みに関しては「首から上は形成外科の領域だから」と言われ、
診察すらしてもらえませんでした。
2,3日経ち、注射のおかげで手首はかなり楽になりましたが、他の部分の痛みが治まりません。
このころは症状が変化し、背中の痛みは無くなってきたものの、新たに足裏の痛みが出てきました。
歩くと足指の付け根が痛く、家の中でもスリッパなしでは歩けません。
外でも今まではバレエシューズを履いていましたが、
クッション性が足りないためスニーカーが必須となりました。
【産後2か月】リウマチ内科受診・診断
整形外科にかかって1週間程度たったころ、左手中指の第二関節が腫れてきました。
そのころにはすでに色々調べ
「手指の関節腫脹は関節リウマチの初期症状として最も多い」という情報を調べていたので
前回掛かった整形外科には行かず、リウマチ内科を受診しました。
そこでようやく専門医の問診・触診・血液検査を受けることができ、やっと関節リウマチの診断が下りたのです。
炎症反応の数値はかなり高く、放置したら関節が変形するような値だと言われました。
血液検査の結果を待っている間はとても不安でした。
診断された時もショックでしたが、診断がついたことで”やっと治療を始められる”という安堵感もありました。
”リウマチはお年寄りがなるもの”というイメージでしたが
20代~30代の女性の発症率も高いそうです。
初動の後悔
正直、最初にかかった整形外科医には腹が立って仕方がありません。
自分が受診するために子どもを見てて貰う人を手配し、やっと時間を作って受診したにも関わらず
あまり話を聞かず安易な処置で済まされ、治療に辿り着くのが遅くなりました。
関節リウマチはいかに初期の段階で治療を始めるかで寛解率も違うそうです。
私は幸い近所にリウマチ内科があったため専門医に掛かることができましたが、
もし近所になかったら診断がつくまでにもっと時間がかかっていたことでしょう。
リウマチは早期診断が大切ですが、専門医でなければ診断が難しいそうです。
リウマチを疑って受診する場合は
一定の経験や知識が求められる”日本リウマチ学会認定専門医”がいる病院やクリニックを受診することをお勧めします。
まとめ
ここまで産後から関節リウマチと診断されるまでの経過を書いてきました。
”何事もなく出産を終えられてよかった”と思った矢先の出来事で、
「まさか自分が」というのが正直な感想です。
子育て中の受診は預かり先を調整したりと大変ではありましたが、
最終的に専門医に掛かれて本当に良かったと思います。
繰り返しになりますが、この記事で伝えたいのは2点です。
- 産後は無理しすぎないで!
- 異変を感じたらできるだけ早く、日本リウマチ学会認定の専門医の受診を!
この記事はリウマチの体験談ですが、リウマチに限らず、体調に違和感を感じることがあれば
後回しにせず受診してほしいと思います(特に産後ママは!)。
決して「まだ我慢できるから」と耐えないでください。
自分ファーストが結果的に家族の笑顔につながります!
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